トランペットの話

ラインホルト先生にブランデンブルク協奏曲第2番のレッスン受けました♪

数あるトランペットの作品で最も難易度の高いとされる曲の一つ、ブランデンブルク協奏曲第2番を今年の12月に演奏することになりました。なぜ難しいかというと、単純に音がめちゃくちゃ高いです。。。そんなブランデンブルク協奏曲をいま世界で一番演奏しているのが、僕の先生ラインホルト・フリードリッヒ(Reinhold Friedrich)先生です。

ルツェルンフェスティバル・オーケストラの来日公演で日本に来ているラインホルト先生。忙しいスケジュールの合間にレッスンの時間を作ってくれました♪ 優しいです! ブランデンブルク協奏曲は、もう500回は演奏しているそう。まさにスペシャリストです!

 

 

ブランデンの拍子と拍の取り方

先生は最近、有名な古楽アンサンブルのMusica Antiqua Kölnを率いていたラインハルト・ゲーベル(Reinhard Goebel) さんとベルリンフィルのメンバーと一緒にブランデンを演奏したそうです。その時にゲーベルさんが言っていたのは

 

  1. オリジナルの拍子は2/2。版によっては4/4になっている
  2. 強拍は2拍目。小節の真ん中にある

 

と言うことです。僕の持っている楽譜も4/4で書かれていますが、オリジナルは2/2だそう。IMSLPのサイトにも、2/2と4/4のどちらもありました。

 

 

 

2拍目に強拍を感じること

2拍目、小節の真ん中に強拍があると意識することが、トランペットパートを演奏することに、とても役立つとのこと。大抵高い音に行くのは小節の後半にあり、小節の真ん中に強拍を置くことで、高い音に行くのを助けてくれます。

 

 

特にここら辺のフレーズは特にそういう部分です。2拍目が強拍と意識すると、吹きやすくなりました♪ ここだけではなくて、1楽章を通して、強拍は小節の真ん中、2拍目にあるように書かれています。

 

アーティキュレーションについて

16部音符のアーティキュレーションについて。色々な演奏をきくと、奏者によってアーティキュレーションは様々です。

ラインホルト先生の先生、ピエール・ティボーさんのとてもすばらしい演奏がYouTubeにあります。彼の演奏はとても素晴らしいけれども、あの様に全てスタッカートのタンギングで吹くのは、現代にはそぐわない。演奏はとても素晴らしいのだけれど、スタイルは今のものではないとのこと。

 

 

もっと滑らかに滑るように演奏するのが良いが、かといって2つの音符を全てつなげて『タラタラタラタラ』とするのも美しくない。16部音符は不均等に不揃いなアーティキュレーションで、柔らかいダブルタンギングで吹いているそうです。バロックバイオリンの音のニュアンスをイメージして、それに近づけるように。

 

休み方、音の省き方

ブランデンはとても体力が必要な曲なので、楽譜に書かれている音を全て演奏するのは、至難の技です。全てを吹かずに、音を省略して演奏することがほとんど。先生もその時の自分の状態に合わせて、全部吹いたり、音を省略して吹いているそうです。練習の時に幾つかのパターンを練習して、コンサートの時に臨機応変に対応できるようにしておくように、とのこと。

 

  1. 一番休みがを多く作るパターン
    数小節にわたって重要でないところは吹かない
  2. そこそこ休みを作るパターン
    1小節休んだり、音楽の流れに合わせて8部音符の連続でいくつか音を抜いたりする
  3. ほとんど全部吹くパターン
    音楽の流れに沿って、深いブレスを取るために8部音符を抜いたりする
  4. 全部吹く

 

このくらいのヴァリエーションを教わりました。実際に先生もトランペットを吹いて、実例を示してくれましたが、休み方がすごく音楽的! 『休符というのも音楽なんだから、音楽的に休符を入れたら全然問題ないんだよ』と言っていました。なるほどとは思いましたが、頭で理解するのと、自分ができるようになるのは違いますね。僕の休符はただの休みになってしまいがち。。。😅

 

3楽章の冒頭について

トランペットの響を大切に

どんなに難しい曲を演奏する時でも、楽器の響を大切にするように。特に3楽章の冒頭は、トランペットのファンファーレなので、消極的になりすぎずに、トランペットの良い音が出るように練習すること。16部音符の続く部分は他の楽器との掛け合いなので、滑らかに吹くのが良いが、冒頭はやはりトランペットの良さを出さなければいけません。

 

トリルについて

3楽章冒頭のトリルは最初のものは上から。3小節目は下からかけているそうです。冒頭はやはり華やかに演奏したいので、上からかけるが、そのあとはフレーズが早いので下からかけます。

 

僕にはこの冒頭が結構難しく、レッスンで結構つかまりました〜😭 トリルに気を取られずに、まずは最初の3つの音が、よく響くように練習します。(←課題💦)

 

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楽器の選択

ラインホルト先生はブランデンを吹くときにいつもCピッコロを吹いています。今まではシルキーのCピッコロを使っていましたが、最近スイスのガリレオ(バロックトランペットのエッガーと同じ会社)のピッコロを手に入れて、それを使っているそうです。今回のレッスンでは僕に合わせてBbピッコロでレッスンしてくれました。普通に余裕で吹けていた(笑) なんでいつもCピッコロを使うの聞いてみました。

 

モンケの大きなBbトランペットでだって吹くことはできるよ。でも僕はいつも演奏する作品の調と、どの管のトランペットが一番近いか考えてるんだ。ブランデンはへ長調だからC管のほうが綺麗にふける。特に3楽章の冒頭はBb管だとCの音がどうしても下がってしまうけど、C管では完璧な5度で演奏できる。とても細かいことだけど、その小さな違いの積み重ねが、全体を通したときに全く別の印象を与えるんだ。

 

ラインホルト先生の演奏を聞いていると、いつもハーモニーとともに音楽がある感じがしますが、普段からそういうことに気をかけているんだと再認識しました! 音程と言っても、音程が良いだけではダメで、和声の中で音程を取れるようにならなくてはいけないな。僕に足りない部分です💦

 

2日を一つの単位として練習していく

ブランデンに向けた練習だけではないですが、体力的に大変なものにチャレンジするときには、2日単位で練習するように。

  • 1日目 – とてもハードに、きつい練習
  • 2日目 – 楽に、キツイ事はしないように練習する。

そして次の日はまたハードに練習する、、、という繰り返しで練習していきます。本番の日から逆算して、前日は楽に、前々日はキツイ練習を、というふうに予定を組んで練習するように。もし紙の手帳でスケジュール管理をしているなら、2色で色分するのも、見た目でとてもわかりやすくて良いです。

毎日ハードに練習すると、気づいたら段々と吹けなくなってきてしまいます。ハードな練習と比較的楽な練習を交互にやるのは、スポーツ選手もやっているそうです。これから意識的に考えて練習していこうと思います♪

 

まとめ

ラインホルト先生のレッスンを受けて、改めて彼のすごさを身にしみて感じました。初めの1フレーズだけでも全然違う、圧倒的な演奏です。楽器の響き、高音の確実性、音程、フレージング、、などなど。全てにおいて圧倒的でした。僕はまだまだ足元にも及びませんが、すこしでも近づける様に、これから本番まで練習していこうと思います!!

 

自分が満足できる演奏はしたい‼️

 

ラインホルト先生の録音

以前話を聞いたときに、最低でも5枚は録音していると言っていた、先生のブランデン。調べて、わかった範囲でご紹介します♪

 

1990年Bach Collegium München: Florian Sonnleitner

ドイツのアマゾンに商品の登録はありますが、売り切れです💦

 

1998年 Michala Petri Plays Bach & Telemann

 

 

2008年 Orchestra Mozart: Claudio Abbado

 

2015年 Stuttgart Chamber Orchestra : Six Brandenburg Concertos

 

2016年 Berliner Barock Solisten: Reinhard Goebel